BOOCS理論は、藤野武彦九州大学名誉教授が九州大学健康科学センターおよび九州大学第1内科で臨床にあたっていた頃から、 健康支援として取り組んで来た実証実績に基づく理論です。
メタボリックシンドロームへの成果
BOOCS理論は平成3年、自治省(現総務省)のリーディングプロジェクトに指定され、福岡県久山町の「ヘルシーフォレストひさやま」の構想の基本となり、実践が行なわれました。
更に、某共済組合員の生活改善への支援対策、積極的健康対策(ポジティブヘルス)として、平成5年よりBOOCS理論を採用され、その成果に貢献しています。
組合員がヘルスセミナーを受講しBOOCSを実践した結果、1年以後に統計学的にきわめて有意に体重が減少し、
さらに血圧、中性脂肪(TG)が低下し、HDL(善玉コレステロール)が上昇しました(図参照)。
すなわち、メタボリックシンドロームにおける、いずれの代謝マーカーにおいても改善が認められ、生活習慣病全般に効果があることが実証されました。
同様の結果は他の年度でも認められています。
糖尿病を容易に改善
2型糖尿病患者63名を無作為に従来型カロリー制限療法とBOOCS法の2群に分け一年間の治療効果を比較しました。
食事制限指導をくり返し行なった従来法では食事摂取量が減るどころかむしろやや増加する傾向を示したのに対し、
BOOCS法指導群では、食生活の満足感が味覚を改善させ、食事摂取量が減少する傾向を示しました。
その結果、血糖値(HbA1c:過去数週間の血糖コントロール状況を反映する検査項目)、インスリン抵抗性(HOMA)、脂質プロフィル(LDL/HDL)、
体重、脂肪肝など全ての代謝マーカーが統計学的に有意に改善しました。さらに糖尿病に対する心理的負担度が軽減し、
治療満足度(DTSQ)が高まる事が分かり、患者さんのQOL(生活の質)も改善されることが証明されました。
(2003年日本糖尿病学会総会にて一部報告)
実践した人の95.4%が成功。
2原理3原則に従った生活を実践した結果、以下の様な効果が確認されました。
このようにBOOCS理論は、生活に抑制を加えず心地よさを追求することで、肥満を解消し、健康を促進するシステムです。
さらには、肥満以外の、多くの生活習慣病を未然に防ぎ、生き生きとした本来の自分を取り戻すことのできる、 現代人のための全く新しいシステムなのです。
BOOCSを実施したグループ(Practiced)と実施しなかったグループ(Non-practiced)の実施前と後で測定した医学的データ
☆BOOCSを実施した2人のMRI(核磁気共鳴法)による実施前と後の大腿部の脂肪変化